三菱自動車が発売した新型デリカ(DELICA D:5)は、その独特なデザインと実用性の高さから、一部のユーザーから熱烈な支持を受けています。しかし一方で、「ひどい」という声も少なくありません。本記事では、新型デリカに対する否定的な評価に焦点を当て、その理由を探ります。

1. デザインに対する不満

新型デリカの最大の特徴は、その個性的なデザインです。従来のデリカシリーズとは一線を画す、未来的で力強い外観は、一部のユーザーから「カッコいい」と評価されています。しかし、その一方で「ひどいデザイン」「受け入れられない」という声も少なくありません。

特に、フロントグリルとヘッドライトのデザインは、従来のデリカファンにとっては「過剰すぎる」と感じられるようです。また、ボディの角張った形状や全体的なプロポーションについても、「ミニバンとSUVの中間のような中途半端なデザイン」と批判する声があります。

2. 乗り心地とハンドリングへの不満

新型デリカは、オフロード走行を意識した設計が特徴です。そのため、オンロードでの乗り心地に不満を感じるユーザーも少なくありません。特に、市街地や高速道路での走行時に「揺れが大きい」「ハンドリングが重い」という声が目立ちます。

また、サスペンションの設定が硬めであるため、路面の凹凸が直接伝わりやすく、「長時間乗っていると疲れる」という意見もあります。これらは、オフロード性能を重視した結果であるものの、日常的な使用を想定するユーザーにとってはデメリットと感じられるようです。

3. 燃費性能への失望

新型デリカの燃費性能も、否定的な評価の一因となっています。公式発表によると、新型デリカの燃費は約12~13km/L程度です。しかし、実際の使用環境では「10km/Lを切ることもある」というユーザーからの報告があり、燃費性能に対する不満が広がっています。

特に、近年はハイブリッド車や電気自動車が主流となりつつある中で、デリカの燃費性能は「時代遅れ」と感じられるようです。また、車体が大きいことや重量があることも、燃費が悪化する要因として指摘されています。

4. 価格設定の高さ

新型デリカの価格は、約400万円~500万円台と、同クラスのミニバンやSUVと比較しても高めに設定されています。この価格設定に対して、「コストパフォーマンスが悪い」「高すぎる」という声が多く寄せられています。

特に、内装の質感や装備の充実度が価格に見合っていないと感じるユーザーも少なくありません。また、オプション装備を追加するとさらに価格が跳ね上がるため、「予算オーバーで手が出せない」という意見もあります。

5. 内装の質感と使い勝手

新型デリカの内装は、シンプルで実用的な設計が特徴です。しかし、その質感や使い勝手に対して不満を抱くユーザーもいます。特に、プラスチック素材の多用や、ボタンの配置が「時代遅れ」と感じられるようです。

また、インフォテインメントシステムの操作性や画面の解像度についても、「他のメーカーと比べて劣る」という声があります。さらに、シートの座り心地やスペースの使い方についても、「快適性に欠ける」という意見が目立ちます。

6. サポート体制の不備

新型デリカを購入したユーザーからは、販売店やメーカーのサポート体制に対する不満も聞かれます。特に、アフターサービスの対応が遅い、トラブル時の対応が不親切といった声が挙がっています。

また、新型デリカの修理やメンテナンスにかかる費用が高額であることも、ユーザーの不満を引き起こす要因となっています。特に、専用部品の価格が高いため、維持費がかさむという問題もあります。

7. 競合車種との比較

新型デリカは、その独特なコンセプトから、競合車種との比較が難しい面もあります。しかし、同価格帯のミニバンやSUVと比較した場合、その性能や装備が劣ると感じるユーザーも少なくありません。

例えば、トヨタのアルファードやハイエース、日産のエルグランドなどと比較すると、デリカの燃費性能や内装の質感が劣ると感じられるようです。また、ホンダのステップワゴンやニッサンのセレナといったミニバンと比較しても、デリカの実用性やコストパフォーマンスが低いと評価する声があります。

まとめ

新型デリカに対する「ひどい」という評価は、その個性的なデザインやオフロード性能を重視した設計が、一部のユーザーにとってはデメリットと感じられることが原因です。また、燃費性能や価格設定、内装の質感など、さまざまな面で不満を抱くユーザーがいることも事実です。

しかし、新型デリカはその独特なコンセプトから、特定のユーザー層には高い人気を誇っています。オフロードでの走行性能や、広々とした室内空間、そして何よりその個性的なデザインは、他の車種では得られない魅力です。

新型デリカが「ひどい」かどうかは、ユーザーのニーズや価値観によって大きく異なります。購入を検討する際は、自身のライフスタイルや優先事項をしっかりと見極めることが重要です。